H29の活動

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平成29年度 タイ演習 体験記 ~後半~

平成29年度に実施しました、国際食料流通演習(タイ)の体験記の後半です!

三日目

オープンマーケットと呼ばれるタイでの市場を見学させていただきました。
オープンマーケットは肉の部門と青果の部門に分かれており、初めに肉の部門の見学をしました。
ここでは枝肉や臓器などがショーケースに入れられているのではなく、
氷の上にそのままおいてあったため、衛生面で不安な印象を持ちました。

個人的には鶏の頭が丸々残っている状態であったり、ブタの肝臓があったりと興味深い印象がありました。

ここでは付属の施設で衛生管理を行っており、
売られているものをランダムに検査を実施し寄生虫がいないかや
残留農薬が残っていないかをチェックしていました。
また、ここで購入したものが不安であれば持ち込みの検査を実施していることを聞き、
衛生管理についてある程度の配慮がなされていることがわかりました。

青果の部門ではタイで流通している野菜や果物を見学し、ドリアンやパイナップル、マンゴスチンなどをいただきました。(とてもおいしかったです。)

 

そのあと、タマサート大学へ向かい、タイにおける食中毒に関することやタイの食についいての講義をしていただきました。

帰りに日本であるようなタイプのスーパーマーケットであるBigCを訪れました。
ここではオープンマーケットとは異なりきちんとした設備で冷蔵保存されていましたが、
お客さんが自分たちで肉や魚を袋に詰め込む形式をとっており、パック売りされている日本とは少し異なっていました。
また、カットされた青果はパック詰めにされており、保存食品や菓子類が多い印象でした。
温度管理も冷蔵庫の上に温度計があり、数時間ごとに温度を記録していました。

四日目

一日、自由行動をさせていただきタイ観光を楽しみました。

五日目

上野製薬(タイランド)を見学させていただきました。
はじめ食生産の副専攻であるのにどうして製薬会社を見学するのか疑問でしたが、
この工場では人工甘味料であるソルビトールやマルチトールを製造していることを知り納得しました。
これらの糖はキャッサバデンプンから作られていることや
日本で売られている身近な食品に含まれていることを知りとても勉強になりました。
この工場では製造過程は自動運転で行われており、24時間体制で製造工程に異変がないかを監視していました。
モニター室は非常に多くの画面があり、様々な種類の映像により異変を感知するシステムに驚きました。
自動化されている中でも点検は人が行っていました。
その後、上野製薬の方々に海沿いのシーフードのお店に連れて行ってもらい、頭も(?)お腹も満たしていただきました。

帰りにタイには多くの日本人が住んでいることから日本人向けのスーパーマーケットも存在しており、
タイのスーパーマーケットとの違いを見るためにFuji Marketを訪れました。
ここでは日本と同様に肉や魚はパックで売られており、日本の惣菜やお菓子なども売られていました。

六日目

最終日はプリマハムタイランドの工場を見学させていただきました。
プリマハムタイランドはタイの国内消費や周辺諸国の生産拠点として設立され、
日本向けの食肉加工品(ロールキャベツやサラダチキン)やタイでの消費向けの食品などを製造していました。
工場見学ではその衛生管理の徹底具合に驚かされました。
まず、加熱前のエリアと加熱後のエリアが完全に遮断されていて、職員の使用する食堂まで分かれていました。
また、工場内では徹底した温度管理や異物の検査も入念に行われていました。
ここでも社長さんがとてもいい方で、社長さんが腕を振るってくださったかつカレーやケーキ、
さらに本工場で製造されているソーセージなどの15種類以上の製品を食べさせてくださり本当に楽しい見学でした。

プログラムを終えて

当初、私は初めての海外ということもあり、海外研修に対して不安な気持ちもありました。
実際、英語での講義は十分理解することができないということもありましたが、
現地での体験がどれも新鮮であったことやプログラムに携わってくださった方々が
どなたもよくしてくださったため本当に楽しく過ごすことができました。
このプログラムでは食生産のことを勉強していくための基礎を培うことができ、
また、機会をいただけるのであれば海外で勉強してみたいという意欲がわいてきました。

このような貴重な体験を支えてくださった山崎先生、日根野谷先生、松岡さんをはじめ副専攻サポートの皆様には本当に感謝しています。