実習体験記
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令和元年度 国際食料流通演習 オーストラリア班 体験記
令和元年度 国際食料流通演習にて実施しましたオーストラリア班の体験記です。
獣医学類 2年生の方が執筆してくださいました!
~Melbourne~
Queen Victoria Market
オーストラリアに到着して、まずQueen Victoria Marketを訪れました。オーストラリアでも有数の巨大市場で、野菜・果物・肉製品・魚介類などの食料品の他、革製品や民芸品、ペットショップなどあらゆるジャンルのお店が揃っていました。
訪れたのが日曜日ということもあって、現地の人も観光客も多く非常に活気がありました。
オーストラリアで消費が多い鶏肉・牛肉・羊肉などに加えて、カンガルー・ワラビー・エミューの肉といったいわゆるゲームミートも並んで売っていました。豚肉は日本と比べるとかなり小さなスペースで売っており、需要があまりないように感じました。青果については、日本では馴染みのない野菜や果物など、興味深いものがたくさんありました。一方で、日本でも有名な「ふじ」りんごなど、よく知っている品種の果物や野菜が売っていることもありました。
肉製品や魚介類はしっかりと冷蔵ショーケースなどに入れられた状態で売られており、安全管理は十分に行われているように見えましたが、店員によっては生肉を扱った手でそのまま他の器具や袋・商品を扱っているなど、徹底できていないところもやや見受けられました。
University of Melbourne
メルボルン大学では、大学の紹介の後に
・オート麦の育種
・気候変動と小麦/ブドウの品質
・抗菌薬の使用
などについての講義を受けました。
講義はすべて英語で行われ、さらにオーストリアに特有の発音で聞き取るのにとても苦労しました。講義の内容は少し難しかったですが、オーストラリアの農業について興味深いお話を聞くことができました。
キャンパスの一つ一つの建物がとてもおしゃれでした。
~Brisbane~
JBS Beef City Plant & Feedlot
ブリスベンではBeef Cityフィードロット・食肉加工場を見学させていただきました。20000頭以上の肉用牛を肥育しているフィードロットはとてつもなく広く、圧巻でした。牛たちはそれぞれ分類されており、機械的に管理されていました。日本にはない施設なので、とても興味深かったです。加工場では、実際に日本やヨーロッパなどに向けて輸出されている牛肉の加工作業を見ることができ、非常に細かく区分された作業工程や政府機関の獣医師による検査が行われているなど、オーストラリアの食肉安全管理の水準の高さを感じました。
~Adelaide~
University of Adelaide
アデレード大学Roseworthy Campusに行き、学生との交流や獣医学部と臨床センターを見学させていただきました。歴史のある建物に加え、最新の設備を備えた広大な敷地が特徴的でした。アデレード大学の獣医学部には様々な動物の骨格標本が展示されていて、また解剖学の授業では実際に学生たちが標本を作って学んでいるそうです。
獣医学部のカリキュラムや設備について教えていただきました。オーストラリアでの獣医学教育の仕組みが日本と異なっていることもあり、アデレード大学の獣医学部のカリキュラムは日本のものとはかなり違っていて新鮮でした。同時に、学生の意識も少し違っているように感じられました。小動物・大動物臨床の分野に進む学生が多いようで、臨床系のカリキュラムが特に充実していました。
臨床センターの中は、外科・内科から歯科・眼科などに細かく分かれており、またカウンセリング室があるなど人間の病院のように感じました。
Waite Campusでは、Pamela先生の研究設備や政府機関であるSARDIの施設などを見学させていただきました。国の重要作物である穀物について研究する場であり、Plant Acceleratorなど最先端の技術が使用されている現場を見ることができました。
Cleland Wildlife Park
アデレードにある野生動物園に行きました。オーストラリア固有の動物たちが野生に近い環境で飼育されており、普通の動物園とは違った雰囲気を楽しむことができました。オーストラリアの動物について学ぶこともできてよかったです。
Royal Adelaide Show
アデレードで行われる農業祭であるRoyal Adelaide Showに行きました。
牛・豚・羊などの家畜の品評会の他、出店や移動型遊園地などが集まっており、非常に活気のある祭でした。農業機械や作物の展示はあったものの、農業祭というよりは地域全体のお祭りという感じがしました。
Other
南オーストラリアがワインの産地として有名ということもあり、ワインを目にする機会が多く感じました。アデレードでは、郊外に出るととても広いブドウ畑がいくつも見られました。講義でも紹介があったShiraz(赤ワイン)は南オーストラリアの代表的な産品の一つであり、研究も進んで行われていることがわかりました。
今回のオーストラリア研修で学んだことはあまりにも多く、実習期間中だけではまとめきれませんでした。同時に、自分の課題もたくさん見つかった研修でした。もう一度学んだことをしっかりと復習して、さらに知識を深めたと思います。全体を通して素晴らしい経験になったと思います。